元買取店店長のサトーです。
FD3Sは、非常に高く売れる車です。
もう一つ昔のRX-7(サバンナ FC3S FC3C)も、
かなり古いですが年式にしては、相当高く売れます。
古くても、距離が多くても、壊れていても、
事故修復歴があっても、高く売れます。
しかし、かなり安く売ってしまいかねない、
危険性を秘めた車なんです。
こういうスポーツカー乗っている方の多くに、
知り合いに仲の良い中古車店の社長と知り合いで色々任せている、なんていう人が多いですが、
これ、実はすっごい危ないです。
非常に仲が良くても、実はガッツリ利益取っているケース、腐るほど見てきました。
真の意味で高く売る方法をしっかりと知っていれば、もっともっと高く売れます。
高く売りましょう!
まず、安くボッタクられない様に、
実際の相場を見てみましょう。
RX-7(FD3S)の買取相場
実際の業者オークションの落札金額を記載します。
この落札金額は、すべての買取、下取りする業者の基準価格になり、あらゆる業者はこの金額よりもできる限り安い金額で一般のお客さんから買取、下取りをします。
買取や下取り、という仕事は、いかにして本当の相場を知らない一般のお客さんから安く買うか、という仕事なんです。
なので、信頼しきっている中古車屋さんとかいる方、実は超カモられてると思いますよ。本当に気をつけて下さい。
※ 消費税、リサイクル料を含めた金額を記載しています。
(実際の買取、下取りでも同じく、消費税、リサイクル料を含めた金額で提示されます)
※ 2019年6月に調べた過去3か月の落札結果から引用しています。
(時間が経てば経つほど旧車、になるので時間の経過とともに値段は微増していくと推測します)
以下の金額は業者の限界価格です。
この金額と同額か、または近しい金額でダマされずに売却する方法も書いていきます。
また、以下で紹介する車よりももっと状態が良くて、いい感じに改造しているRX-7に乗っている人も多いと思います。
その場合以下の金額よりももっともっと高く売れる可能性は高いです。
◆平成13年式 タイプRB 32,000キロ 白 状態良し 271万円
◆平成14年式 スピリットR タイプA 99,000キロ 灰 状態良し フロント修復歴あり 269万円
◆平成14年式 タイプRバサースト 68,000キロ 赤 状態良し 247万円
◆平成15年式 タイプRバサースト 89,000キロ 黒 状態良し 240万円
◆平成14年式 スピリットR タイプA 97,000キロ 灰 状態まあまあ フロント修復歴あり 230万円
◆平成12年式 タイプR 57,000キロ 青 状態まあまあ 217万円
古いけど、外装内装はそこそこキレイで、修復歴があってもそこまで問題なさそう、という車は200万円以上の相場になっています。
◆平成14年式 タイプRB 91,000キロ 黄 エンジンミッション乗せ換え 色替え車 188万円
◆平成14年式 タイプRバサースト 93,000キロ 白 状態まあまあ 187万円
◆平成13年式 タイプRB 82,000キロ 青 状態まあまあ フロント修復歴あり 183万円
◆平成11年式 タイプRS 94,000キロ 黒 状態まあまあ 175万円
◆平成14年式 グレード未記載 118,000キロ 灰 状態あまり良くない クラッチ不調 163万円
◆平成14年式 スピリットRタイプA 162,000キロ 銀 状態あまり良くない 155万円
◆平成11年式 タイプRB 78,000キロ 黒 状態あまり良くない フロント修復歴あり 146万円
◆平成11年式 タイプRS 116,000キロ 白 状態あまり良くない フロント修復歴あり 143万円
◆平成6年式 タイプRS 89,000キロ 黒 状態あまり良くない フロント修復歴あり 140万円
◆平成6年式 タイプRS 105,000キロ 白 状態あまり良くない フロント修復歴あり 138万円
◆平成11年式 タイプRB Sパッケージ 81,000キロ 白 状態あまり良くない フロント修復歴あり 133万円
◆平成5年式 グレード未記載 104,000キロ 赤 状態あまり良くない フロント修復歴あり 132万円
事故修復歴がある車が多くなりました。
ただ、状態を見る限り、故障個所が多数あるほどのものではなく、まあまあの状態であれば、
130万円以上の値段が付いている感じです。
年式は新しかろうが、古かろうが、あまり値段に影響はなく、状態のみが評価されている状況です。
◆平成11年式 タイプRB 137,000キロ 白 状態あまり良くない エアコン不良等 126万円
◆平成6年式 タイプR 105,000キロ 白 状態あまり良くない 犬の毛 不良個所等あり フロント修復歴あり 123万円
◆平成5年式 タイプR 99,000キロ 赤 状態あまり良くない 白煙、色あせ、エアコン不良、メーター不良等々 121万円
◆平成4年式 グレード未記載 131,000キロ 白 状態あまり良くない 不良個所等あり フロント修復歴あり 111万円
◆平成4年式 タイプR メーター改ざん車 黒 状態あまり良くない 不良個所多数あり フロント修復歴あり 106万円
◆平成11年式 タイプRB Sパッケージ 81,000キロ 白 状態あまり良くない 不良個所等あり 100万円
◆平成12年式 グレード未記載 メーター改ざん車 白 状態あまり良くない 不良個所多数あり フロント修復歴あり 99万円
◆平成9年式 タイプRBバサーストX 121,000キロ 青 状態あまり良くない 不良個所等あり フロント修復歴あり 97万円
◆平成4年式 グレード未記載 メーター改ざん車 白 状態あまり良くない 不良個所多数あり フロント修復歴あり 94万円
◆平成8年式 タイプR 186,000キロ 赤 状態あまり良くない 不良個所多数あり フロント修復歴あり 93万円
◆平成13年式 タイプRB 89,000キロ 白 冠水車 不良個所多数あり 89万円
◆平成8年式 タイプR 186,000キロ 赤 状態あまり良くない 不良個所多数あり フロント修復歴あり 86万円
◆平成4年式 タイプR メーター改ざん車 青 状態悪い 不良個所多数 事故未修理 82万円
◆平成10年式 タイプRBバサースト 86,000キロ 赤 エンジンかからない 状態悪い 78万円
◆平成5年式 タイプR 152,000キロ 赤 状態悪い 不良個所多数 67万円
◆平成6年式 タイプRBバサーストX メータ改ざん車 状態悪い 不良個所多数 フロント修復歴あり 51万円
だいたい100万円以下になると、相当状態がわるいくるまばかりです。
外装、内装はキズ、汚れは当然あり、各種パーツが無かったり、外装の色が剥げていたり、事故修復歴は当たり前、機関系にも問題があったり、中には水びだしの冠水車や、エンジンがかからない、ぼろぼろのひどい状態の車もありました。
でも!
そんな状態だとしても、
かなり値段ついてると思いませんか?
こういった車を、なじみの中古車屋さんに下取りや買取に出したと考えて見て下さい。
「何とか無理して10万円で引き取るよ!」
なんて言われたり、
買取店に持っていったら、
「修理代で100万円はかかりますが、もし今日即決して頂けるなら、5万、いや、10万出しますよ!」
とか何とか言われて売っちゃいませんか?
え?売らない?
そうでしょうか?
じゃあ、10万円くらいしか提示してくれないのを残念がって、何とかしてもっと高く売ろうと思い、別の買取店に行くとします。
そこで、
「20万出します!ただし、今決めて頂ける前提です! いま、海外のお客さんがちょうど壊れていてもなんでも良いのでRX-7を探していたので、今しかこの金額は出せません」
とか、こんなこと言われたらどうしますか?
売っちゃいませんか?
実際の買取や下取りの営業トークはこんなマニュアル通りの言葉ではなく、もっとうまい事言われたりしますので、とにかくRX-7を売却する時は本当に気をつけなければダメです。
業者は20万円で買取したとしても、
すぐに業者オークションに転売すれば、
数十万円~100万円以上の値段で売れる訳です。
とにかく、マジメにこの業者オークション相場(業者が提示できる限界価格)をバカ正直に提示する業者なんていません!
特にこういった車は買取した後に後からさらなる問題が発見する事もあるので、まずかなり余力を残した金額しか提示しません。
後ほど、高く売る方法を書きますので、
しっかりと読んで高く売りましょう。
もっと古いサバンナ(FC3S)の買取価格も見てみましょう。
サバンナ(FC3S)の買取相場
◆平成2年式 カブリオレ(オートマ FC3C) 29,000キロ 白 状態まあまあ エアコン不良 修復歴軽度 155万円
希少なオートマのカブリオレ、めったにないですが、結構よい状態の車両なので、高値が付いていますね。
実際中古車店で買おうとすれば、希少なので300万円以上でも買う人はいると思います。
◆平成3年式 グレード未記載 9,000キロ 赤 あまり状態良くない 145万円
この車は走行距離が異常に少ない割に、状態が良くないです。
これはおそらく、オークション会場でもメーター改ざんが見抜けなかった車両なのかもしれません。
◆平成3年式 GT-R 105,000キロ 白 状態まあまあ 127万円
◆平成3年式 GT-X メーター改ざん車 黒 あまり状態良くない 89万円
◆平成3年式 GT-X メーター改ざん車 灰 状態良くない 故障多数 84万円
◆平成2年式 GT-X メーター改ざん車 白 状態良くない 故障多数 フロント修復歴あり 82万円
◆平成3年式 グレード未記載 メーター改ざん車 白 状態まあまあ フロント、リア修復歴あり 81万円
◆平成2年式 GT-R 116,000キロ 赤 状態良くない 故障多数あり フロント、リア修復歴あり 77万円
◆平成3年式 GT-X 133,000キロ 黒 状態良くない 故障多数あり リア修復歴あり 72万円
◆平成元年式 GTリミテッド 白 メーター改ざん車 状態あまり良くない 故障多数あり 69万円
◆平成3年式 GT-R 180,000キロ 黒 状態あまり良くない 故障多数あり フロント、リア修復歴あり 65万円
◆平成3年式 GT-R 181,000キロ 黒 状態かなり良くない 故障多数あり フロント、リア修復歴あり 54万円
◆平成3年式 グレード未記載 137,000キロ 白 状態かなり良くない 故障多数あり 修復歴軽度 41万円
◆平成3年式 GT-R 88,000キロ 赤 事故現状車 ぼろぼろ 19万円
とまあ、ここまで古くなってるスポーツカーなんて、
まともな車なんてまず無いです。
でも、相当な金額が付いています。
普通の車だったらもう完全に廃車ですが、RX-7はどんなに古くてもぶっ壊れていようが、高く売れます!
なぜ、RX-7は高く売れるのか?
RX-7自体は、
相当古い車ですし、事故修復歴もある車は多いですし、
走行距離多いし、走行メーター不明車も多数あり、
実際ボロイし、故障しまくりだし、改造もされまくってるし、
荒い運転を強いられてきた、ひどい車ばっかです。
だから、実際売るとなると、そんなに高く売れるとは思っていないお客さんがとても多いのが事実です。
ただ実際、上で書いたように、
高値が付くRX-7は、ゴロゴロあります。
もちろん希少なスポーツカーではありますが、よーく考えてみると、相当なポンコツ車ですよね。
ただ、なんで高く売れるかと言うと、
国内ユーザーのみならず、海外に輸出されているケースも多数あるからです。
中古車には、市場(いちば)があるんですが、
上の相場を記載した元になっている業者オークション会場の事です。
毎週何千台、何万台、そういう規模で出品、落札がされています。
最大手のUSSは、東証一部上場企業です。
まず一般の人は知らないですよね?
「業者オークション知ってるよ、USS知ってるよ」
スポーツカー好きの人は知っている人も多いかもしれませんが、
知っていても、相場まで知っていますか?
多くの方が知らないと思います。
落札金額もしっかり業者に明示してもらってる
なんて人も居ると思いますが、あれ、改ざんできますからね。注意が必要です。
オークション会場に行くとビックリしますが、
外国人バイヤーだらけです。
世界中から、日本の良質な中古車を求めて、買い付けに来ているんです。
RX-7は主に、ヨーロッパ、アジア、太平洋諸国、カリブ海、アフリカなど、物凄い人気があるんです。
日本車は世界的にみると、
こんな状態でも本当に質が良いんです。
海外では、車を50万キロ~100万キロ以上は、普通に乗りますし、
日本人の車に対する感覚と、完全に違います。
日本だって、タクシーのメーター見ると、50万キロ以上の車、普通ですよね。
ぜんっぜん走るんです。車って。
日本人が、10年経過して、10万キロになると、価値がゼロになって廃車になる、なんて思っていますが、
とんでもない、世界的にみると、まだ20代、30代の働き盛りの若者と同じです。
日本は自動車生産国なので、どんどん新車が発売されるので、古い車の価値が急速に下がっていく市場体質になっており、
そういう状況が生まれています。
そこを、世界的にみると非常に良質な車両がある、という視点に変わるわけです。
自動車先進国のドイツだって、日本人みたいに10万キロ、10年古いとかで廃車とか、
あり得ない考え方です。ガッツリ数十万キロ、20年、30年使用する価値観はあります。
世界的にみると、日本人の車に対する価値観は異常で、世界一贅沢な価値観を持っていると言ってもいいです。
だから外国人バイヤーは、こぞって、日本の中古車を買い付けに来ているんです。
ここでクイズを出します。
あなたのRX-7 FD3Sや、サバンナを、
高く買取してくれる業者はどこでしょうか?
① 大手買取店
② 中小、買取店
③ 新車ディーラー
④ 解体業者
⑤ 町の中古車屋さん
⑥ スポーツカー専門店
⑦ 輸出業者
さあ、ちょっと考えてみてください。
答えを言いますよ、
答えは、
⑦番の、輸出業者さん、
では、ありません、ブー です。
少し意地悪な質問だったかもしれません。
正解は、ぜんぶ、ハズレです。
正解を敢えて言うと、確かに高く買取ができるポテンシャルがあるのは、確かに輸出業者だったり、
状態がかなり良ければ、国内のスポーツカー屋さんでしょう。
でも、
そもそも質問が間違っているんです。
どういう事かというと、
みんな、可能な限り安く買いたい
そう思っている、という事です。
買取店では、スポーツカーの客様から依頼が入ると、目の色が変わります。
お客さんもさすがに、かなりポンコツである事が多いので、100万円以上するとは思っていないからです。
業者にとっては、
安く買取をする大チャンスなんです。
あなたが、買取店の営業マンだったとします。
修復歴あり、古い、走行12万キロ、傷、汚れ多数あり、故障個所もあり というFD3Sのお客様が来ました。
そして、輸出相場をみると、なんと、130万円くらいで取引されていると解りました。
お客様は、なんと、
「ある程度値段が付けば・・」
こんなことを言っています。
そこで、買取店の営業マンであるあなたは、いくらの値段提示をしますか? という事です。
買取店の営業マンの成績は、買取台数では無く、
利益でカウントされています。
つまり、どれだけ安く買い叩いたか、それが営業成績になるんです。
1台で100万円の利益が出る事を、一本抜き、とか言ったりします。
考えてみれば当たり前の事なのですが、
「高価買取します!」
「どこよりも高く買います!」
何て言うのは、すべて客寄せですからね。
商売をやっている以上、利益を出すことが仕事なので、
実際のお客さんと対面での商談になると、何とかして極力安く買う事に全力で力を注ぎます、これが買取や下取りという仕事です。
(実際の現場では、必死に安く買う事を頭の中で考えていますが、多くはお客さんにはみじんもそういった点を見せないでスマートにしている人もたくさんいるので気をつけて下さい)
100万の利益がでると、社内ではちょっとしたヒーローです。
こんなもんなんです。
大中小の買取店、中古車店、スポーツカー専門店、輸出業者、どこもみんなみんな、
まずはお客様の相場感を聞いて、
それに合わせて値段提示をします。
そして、
「今、丁度この車が欲しいと海外からオファーが入っていて、〇〇万なら買います!!」
「即決は難しいですよね? 無理にとは言いませんが、難しいようでしたらあきらめます」
こんなトークは一例ですが、
今だったら〇〇万出すのでといった感じで、どこも即決を迫ってきます。
お客様に、他店と比べる余地を与えない様にする為の営業トークなんです。
とにかく、安く買うのが、買取店のみならず、車屋の仕事なんです。
知り合い、仲良しの車屋さんに任せっきり、信用している。
こういう場合、そもそもお客さんから信用があるので、けっこう利益を取っている事は多いです。
車屋さん同士の会話では、
お得意さん、知人、親類ほど利益が取りやすいなんて話が良くあります。
じゃあ、大手買取店はどうなのか?
大手買取店って、ここ10年足らずで、すっごい大きくなったと思いませんか?
株式上場まで果たしていますよね?
逆に、中古車販売店で、そんなに急成長している会社って知っていますか?
もしあったとしても、そこは実は買取に力を入れています。
買取のデッカイ看板掲げていたりするはずです。
それだけ、買取は利益を取りやすい商売なんです。
株式上場させて大手と言えるまでに利益を出せるくらい、儲かっているんです。
理由は、海外からの旺盛な日本車需要にあります。
思わぬ車が、信じられないくらい高値で売れている現実があります。
10万で買取した車が、100万以上の値段が付いたり何ていうのは、日常茶飯事です。
情報を持っている者と、持っていない者、その格差が買取店を支えているんです。
安く買い叩いてきて、その分利益がいっぱいでた、という事です。
じゃあどうすれば、どこに売れば高く売れるのか?
とにかく、大切な事は、
大手であろうが、スポーツカー専門店だろうが、
町の中古車店でも、輸出業者でも、
業者のぎりぎり限界の金額を提示してもらう事
それが重要だという事です。
じゃあどうすればよいのか?
次ページで説明していきます。