元買取店店長のサトーです。
軽自動車を売るとき、安~く買い叩かれない様にしましょう!
自家用だけでなく、軽トラック、軽バンなども軽自動車って、高く売れるんですよね。新しいものはもちろん、古くて、距離が10万キロを超えててもなかなか値段が落ちにくく、買取や下取り金額では普通車に比べても高く売れる車です!
でも、ここが注意するべきポイントなんですが、価値が高いからと言って、高く売れるというワケではないです。なんでか?
だって、どこの買取業者だって、
安く買い叩きたい!!
そう思ってます。
とにかく可能な限り、査定金額を高く出さないで
できるだけ安く買いたい!!
って思ってます。
それが買取や下取りという仕事です。
だから色々なやり方で、安~く買取するためにワナを仕掛けてきます。正直素人が車を業者に売るって、プロから言わせてみると、とっても危険な行為なんです。
高価買取!
どこよりも高く買います!
買取金額ナンバーワン!
こんな言葉、信じちゃだめですよ。
単なる客寄せの言葉ですから。
え?まさか?
「本当に高く買ってくれるのかなあ・・」
なーんて、思ってました??
たった1ミリくらいでも、そういう気持ちが頭をよぎったなら、何も知らずに車を売ることは、非常に危険ですよ。
もくじの最後にある「3番」では、元買取店の人間だったからこそわかる、軽自動車を高く売るためのノウハウを書きますね。
なぜ軽自動車は高く売れるのか?
最近の軽自動車は内装が広くて、性能も良く、さらに普通自動車と比べてやっぱり維持費が圧倒的に安い!
これがやっぱ最大のポイントですね。
660ccしかありませんので、燃費は当然安く済みます。車検時にかかる重量税も安いし、1年に1度請求される自動車税(軽自動車税)は、普通車に比べると桁違いに安いです。自家用乗用の軽自動車税は年間でたった10,800円です。
という事もあって、中古の軽自動車を買う人が多く需要が高いので、売却時には査定価格の落ち幅が少ないという特徴があります。
実際日本では、軽自動車の販売台数が普通車の販売台数を超えました。なので購入する人の需要が高く、逆に中古の軽自動車を買う時なんかは、けっこう高いんですよね。
人気車種は買取価格も高い
人気の車種として、2018年、2017年の軽自動車新車販売台数ランキングを見てみましょう。
過去の歴史をさかのぼると、スズキワゴンR ダイハツムーブの2強時代が長く続いていましたが、室内が広いワンボックスタイプのダイハツタントが登場してからは販売台数1位の座はタントにとって代わりました。
タントは今も大人気車種ですが、現在ではホンダN-BOXが1位に君臨しています。
基本、軽自動車は全体的に見ても高く売れる傾向は高いですが、
その中でも、高値が付く傾向が高い車をプロの視点でピックアップしていきます!
高い買取査定価格が期待できる軽自動車の特徴
基本軽自動車は、普通自動車に比べるとほぼすべての車種が値段の落ち幅が少ない傾向にありますが、その中でも高く売れる軽自動車の特徴があります。
室内が広いワンボックスタイプの軽自動車
室内が広いタイプの軽自動車は、今多くの家庭で大活躍していますよね。
室内が法律で定められた規格めいっぱいに広く作ってあって、荷物もしっかり乗せれて、燃費も良くて、税金も安くて、丈夫で壊れなくて、さらに値段の落ち幅が少ないなんて、最高の車です。なので中古車としての需要が高いのは当たり前です。
軽自動車ってやっぱり狭く感じますが、タントやN-BOXなどを筆頭にして、車高が高く室内空間を広げる事で、圧迫感がかなり軽減され、室内空間が広くなっている軽自動車がとても人気が高く、中古車の売却金額も高くつき、高値で取引されています。
また、スライドドア車の人気はとても高く、査定でもプラス評価になるポイントです。
箱型ワンボックスで高く売れる車種として、N-BOX、タント、タントカスタム、スペーシア、ムーヴキャンバス、デイズ(デイズルークスは室内広い)、ウェイク、バモス、アトレーワゴン、エブリィ、ザッツ、ピクシス等々、箱型で室内スペースが大きい軽自動車は、買取相場が高くなる傾向があります。
ハスラー、ジムニー、パジェロミニ等のSUV車
軽自動車のSUV、クロカン車(クロスカントリー車)で代表的な車と言えば、昔からあるジムニーやパジェロミニ等が有名ですが、大ヒット商品とまではいかず、中ヒットというか、一部のSUV好きな人たちで人気の車でした。残念ながらパジェロミニは2013年に新車は発売停止してしまっています。
ただ、2014年にハスラーがデビューすると大人気のSUV軽自動車になっています。新車販売台数ランキングでも9位とSUV車として非常に高い人気になっています。
2015年に発売されたダイハツ キャストアクティバや、ハスラーのOEM車としてマツダが発売しているフレアクロスオーバー等も人気がとても高いです。
実はこれ、国内の需要はもちろんあるのですが、海外に輸出されるケースが多いのが高値が付く大きな要因になっています。
実際日本の普通車の半数近くは海外に輸出されているのですが、軽自動車に関しては海外ではあまり需要が無いんです。
ただ、SUV、クロカン車と、以下で紹介する軽自動車に関しては海外需要があり、業者オークションで高値で取引されているケースが多いため、売却時にも買取金額が高くなる傾向があります。ジムニーは海外では大人気車種で、パジェロミニはもう発売はされていませんが、売却する時にそこそこ値段が付くのはそのためです。
貨物が積める軽トラック、軽バンは高く売れる!
商用利用されている軽トラック、軽バンなどは、古くても走行距離が多かったりしても高値が付く車です。
軽トラックや軽バンは、下記の様に各メーカーが1車種程度を販売しており、どの車種も中古車として流通した場合、商用利用としての需要がとても高いので、年数が経過したり走行距離が増えたり、キズや凹みがあったとしても、値段はしっかり付くし、思わぬ高値が付く事も良くあります。
高額買取が期待できる軽トラック
スズキ キャリイトラック
ダイハツ ハイゼットトラック
ホンダ アクティトラック
スバル サンバートラック
日産 NT100クリッパートラック
三菱 ミニキャブトラック
マツダ スクラムトラック
トヨタ ピクシストラック
高額買取が期待できる軽バン
スズキ エブリイ
ダイハツ ハイゼットカーゴ
日産 NV100クリッパーバン
ホンダ アクティバン
マツダ スクラムバン
三菱 ミニキャブバン
スバル サンバーバン
トヨタ ピクシスバン
軽バン、軽トラックの新車販売台数
どの車種も、商用利用としては燃費、税金ともに経費を安く抑えられ、非常に便利で重宝される車なので、新車のみならず、中古車としての人気もとてもあります。
僕が中古車買取店だった時に、軽トラックや軽バンを買取で仕入れた後に、よくヤフオクで販売をしていたんですが、あまり在庫として長期間置いておくことはありませんでした。早い場合だと、掲載したその日に売れたり、多くが1週間、2週間以内に売れていきました。
それだけ中古車としての需要は高いです。
実はこれ、日本国内だけの需要ではなく、上で紹介しましたSUV車と同じように海外輸出されていて、値段がさらに上がる要因になっています。特にキャリイトラックは海外では大人気です。
ヤフオクで売った時なんかも、けっこうな割合で輸出業者さんだったり、外国人のバイヤーが売ってほしいと交渉してきます。
ただ、しっかり高く売るには売り方がとても重要になりますので、普通に下取りに出すとか、普通に買取店で売ってしまうなんてもったいなさすぎますので、売却する時は注意して売りましょう!
スタイリッシュなモデル(カスタム系)の軽自動車
人気の軽自動車には、スタイリッシュなモデルを採用しているグレードが多くあります。通常のグレードよりも、外観がスタイリッシュなデザインなカスタムモデルの方が上級グレードとなり、新車価格はもちろん通常モデルよりも高値にはなりますが、通常モデルと比べると売却時の買取相場も10%~30%ほど高くなる傾向があります。
人気のモデルだと、タントカスタム、N-BOXカスタム、ワゴンRスティングレー、ムーヴカスタム、日産デイズハイウェイスター、などがあります。
こういった見た目がかっこいいグレードは中古車でもやはり人気が高いので、中古車販売店が在庫を仕入れる時にねらい目の車です。
僕自身の実体験でもそうですが、やはりカスタム系モデルは通常のモデルよりも在庫として保有する期間も少なく、利益も比較的取りやすくて良く売れる車なので、買取や下取りでも何としても欲しい車でしたので、高い買取価格が期待できる車です。
ターボ車の軽自動車も高値が期待できます
ターボ付きのグレードは買取、下取り金額が高くなる傾向があります。
軽自動車は排気量が660ccのため、やはり乗っていて不満を感じる部分がパワーです。坂道やある程度スピードが出ている時にアクセルを踏み込んでもなかなか気持ち良い加速は得られません。
これ、ターボ車に乗ったことがある人は解ると思いますが、かなり体感や満足度が違います。ターボ車の場合、燃費はもちろん悪くなるのですが、その分気持ちの良い加速、普通車に引けを取らないスムーズなパワーを体感できるのが、軽自動車の最大のデメリットであるパワー不足を解消してくれる重要なポイントです。
中古車市場においてもターボ付きの軽自動車と、無しの軽自動車では販売価格はターボ付きの方が高い事がほとんどですので、車の売却においても、ターボが付いている車の方が高く売れます。
女性に人気のかわいい軽自動車も高く売れる
最近かわいい軽自動車ってとても増えたと思います。
かわいい軽自動車をいくつか挙げると、以下の様な車が上げられ、女性に人気なのでこういった見た目がかわいい車はとても人気があり、売却時にも相場が高くなる傾向があります。
☆ かわいい軽自動車の車種
ダイハツ ムーヴキャンバス(上の画像の車)、ミラトコット、ミラココア、ミラジーノ、キャスト、ミライース、ハスラー、コペン
スズキ アルトラパン
ホンダ N-ONE
スズキ ジムニー、カプチーノ
などなど、かわいい軽自動車はダイハツが一番多く、外装の見た目がかわいいだけでなく内装など細部に女性が好むような要素を取り入れていますので、中古車としての人気はとても高いです。
かわいい車は、外装がぼこぼこだったり、内装が汚れていたりすると、中古車としての価値がけっこう下がります。次に購入するのはほぼ女性なので、中古車においてもある程度の外観、内装の状態を求められるため、売却する車がキレイな状態で保たれていれば、さらにプラス査定になります。
小さな子供がいる家庭でかわいい車をチョイスしている家庭もあると思いますが、買取店などに査定に出す前に、最低限の拭き掃除や掃除機をかけておいた方が良いです。
海外輸出で人気がある車
上でいくつか海外輸出で売れる車を紹介しましたが、まとめると以下の様な軽自動車は、高く売れます。
マニュアル(MT)車
マニュアル車は数が少ないので人気があまりないと思いがちですが、マニュアル車が多くあった昭和と違って、平成や令和の時代ではとても希少価値が高く、非常に重宝される車です。
軽自動車に限らず、マニュアル車は日本国内でも希少なので、日本人でも欲しい人の数の方が、市場に出回っている台数よりも多く、中古車としての価値はとても高くなります。
ハスラーやジムニー、パジェロミニ等のSUV車では、マニュアル車はオートマ車よりも買いたい人の需要が国内海外ともに高く、コペンやカプチーノ等の2人乗りツードアクーペやオープンカーでも、マニュアル車の方が相場が高い傾向があります。
軽トラック、軽バンでもやはりマニュアル車の方が高い傾向があります。これは、海外ではオートマ車の様な複雑なトランスミッションよりも、マニュアル車の方が壊れた時の修理がしやすい等の事情もあるのか、昔からマニュアル車の方が査定金額は高くなります。
4WD車(四駆車)
日本とは違い、舗装状況が良くない発展途上国に、日本の中古車の多くが輸出されていますが、2WDよりも4WDの方が当然欲しい人が多く、それに対して日本の4WDの台数は少ないという事もあって、4WD車(四駆車)の方が相場が高く、買取金額も高くなります。軽自動車のみならず、普通車にも言える事です。
意外に高く売れる走行距離が多い軽自動車
軽自動車の場合、7万キロ、8万キロ以上の走行距離を走っていると、多走行と感じる人は多いです。10万キロ以上になると、一般的にはもう完全な多走行車になります。
そろそろ廃車の時期、と思いがちですが、こういった価値観は、ずーっと新車を買い替えている人の思い込みだったりします。
実際僕が走行距離の多い軽自動車をたくさん買取してきましたが、廃車扱いにする事は、非常に少なくて、そういった多走行車は、意外にも次の人が買うんですよね。
走行距離をあまり気にしない人ってたくさんいます。車に詳しい人ならわかると思いますが、実際修理のポイントを押さえておけば、何十万キロも車は走りますので、好んで走行距離が多い車を買う人は日本中に沢山います。
やはり走行距離が多くなると値段は下がってきますので、安く軽自動車を買おうとするときには、年式が古くなった車か、走行距離が多くなった車がねらい目になります。
車に詳しい人や、新車や状態の良い中古車を買う余裕がない人がこういった軽自動車を購入しますので、意外にもしっかりと値段がついて、思った以上に高い買取価格で売却できたりします。
また、こういった多走行車は海外バイヤーも狙いをつけてきますので、輸出需要で高く売却できる要因も多分にあります。
軽自動車の廃車 少しでも値段をつけてもらおう!
すでに新車ディーラーや、買取店などで0円提示を受けたり、逆に引き取り料を取るなんて言われてしまった場合、残念ながらもう車自体の価値は残っていないと思います。
ただ、少しでも金額をつけてもらえれば嬉しいですよね?こういう車は、売却方法を廃車にすることで、お金になったりします。
廃車すると、重量税、自賠責保険料などの還付が受け取れたり、解体業者さんが、鉄としての価値を見出してくれたり、中古部品として利用されたりするので、金額が付く場合が多くあります。
通常こういったものは、業者の利益としてもらっちゃうことが多いのですが、中にはお客さんにお金を還元してくれる業者さんも存在します。
というサイトでは、全国の解体業者で、積極的にお金を還元したり、引き取りも無料で対応してくれる業者を束ねています。
引き取り料を取られたりする事は無いので、最低でも0円で引き取ってもらえて税金類の還付もしっかり対応してくれるので良心的でおすすめです。
★ 軽自動車をホントに高く売るには? ★
古い軽自動車であっても、
走行距離が多い場合でも、
日常の足としては充分なので、
まだまだ高く売れます。
「古い年式の軽だし、10万キロ超えちゃったし、
買取店で10万円って言われたけど、そんなもんかぁ。。」
なーんて勝手に自分で納得して売ってしまうと、
10万円も20万円も、
とっても損している可能性大です!
けっして、
買取店や新車ディーラーの買取や下取りで言われた
値段で売ってはいけません。
※買取と下取りってほぼ同じ意味ですので、あまり言葉は気にしないで下さい。「買取」=単に売るだけの事。「下取り」=次の車を買うお店で、今乗っている車を売る事。要は大切な事は、高く売る事だけです。
元買取店店長だったからこそわかる
最高に軽自動車を高く売る方法を
全て書きます。
さっきも書きましたが、
「どこよりも高く買います!」
「大手だから高価買取可能!」
なんて、、
ただの客寄せのキャッチフレーズです。
買取店もディーラーも、
車を買取する時は
「出来るだけ安く買いたい!」
本当はこう思っています。
どの商売でも当たり前ですが、
「安く買ったものを高く売る」
が基本ですよね。
車業界もそれは同じです。
買取りや、下取りって、
つまりは、「仕入れ」なんです。
仕入れは出来るだけ安く買って、
売る時は出来るだけ高く売りたい。
それが本音です。
商売の本質なワケですから、当たり前ですよね?
だから、
高価買取!
とか、
どこよりも高い!
とか、
こんなフレーズは、
1ミリも信用してはダメですよ!
僕自身が買取店だった時がそうだったんです。
もう安く買う事に命をかけてます。
安く買う事以外、考えてません。
買取の営業マンは、
1年間で1000人くらいのお客さんを相手にします。
逆に、一般の人って、
人生で数回程度じゃないですか。
もう経験が、圧倒的に違います。
なので、まずは相手を知る事が重要です。
業者のウラ側を書きました。
こういう話が好きな方は続きを読んで下さい。
さっさと高く売る方法を教えてくれ!
という方は、下記次ページで説明していきます。
◆おまけ記事
◆業者オークションという存在を知りましょう
車の業者は、ほとんどどんな業者も、
「業者専用オークション」
というところに加盟しています。
最大手はUSS(ユーエスエス)
っていう会社です。
聞いたこと無いですよね?
でも、東証一部上場の大企業なんです。
一般の人は一切関係のない会社なので、
そりゃあ知らないと思います。
それ以外にも、
TAA(トヨタオートオークション)
NAA(日産オートオークション)
HAA(ホンダオートオークション)
これ以外にも、沢山の中古車オークション会場が、
日本全国に沢山あります。
オークション会場は、
超大型ショッピングモールくらいデカくて、
そこに何千、何万台の中古車が集まって、
オークションが行われています。
入会するためには、
・古物商許可証を持っていなければいけない
・不動産を所有していなければ入れない
・不動産所有の連帯保証人が2人必要
などなど
色々と制限が有り、
敷居が高くて一般の方はまず入会できません。
売り買いされている車の値段は全てこのオークションで
取引されている金額を元にしています。
車種や年式、距離等によって金額は様々です。
一般の方はその相場、値段を知ることはまず出来ません。
例えば距離が同じ5万キロのワゴンRで、
10年前の車と5年前の車の値段が違うのは
当たり前ですよね?
では誰がその値段を決めているのか、
この業者専用オークションで売り買いをして、
需要と供給で値段が決まってきて、
そこで相場が形成されます。
需要が高く、人気の車種や色は売れやすいので高く、
逆に人気の少ない車種、色等や安かったりします。
買取店も新車ディーラーも、
買取ったり下取りした車は基本的にこの
業者専用オークションに出品して、
利益を出しています。
実は買取店や新車ディーラーの多くは、
買取した車や、下取りで仕入れた車を、
自分の在庫として販売しないで、
業者オークションに出品することが多いです。
新車ディーラーの場合は、
例えばネッツトヨタとかのトヨタディーラーの場合、
TAA(トヨタオートオークション)に、
出品しなければならない決まりがあったり、
大手買取店の場合は、
在庫で何万台も持っていたら資金も持たないし、
そもそも管理が行き届かないため、
買取した車を、すぐに業者オークションに出品します。
買取店も新車ディーラーも、
街の中古車屋さんも、あらゆる業者が、
お客さんの車の査定をするときは、
この業者オーションの相場を基準にして
買取、下取り金額を提示しています。
例えばこのオークションで
70万円の落札実績があるワゴンRを
買取店が査定するとします。
基本的に出せる買取提示額は60万円位です。
なぜなら
60万円で買ったこのワゴンRを
このオークションに出品すれば、
70万円で売れることがわかっているからです。
そうすれば10万円は利益が見込めますよね。
でも、さっきもしつこく書きましたが、
本当はもっと安く買いたいんです。
もしこの車を40万円で買えていたらどうなりますか?
買取した業者はオークションで70万円売れるから、
30万円の利益ですよね。
安く買えば買うほど、
そのお店の利益は多くなります。
なので、どの業者も
出来るだけ安く提示して、
それがすごく安い値段だとは、
お客さんに気付かれないように、納得して
もらえるように、日々営業努力?をしています。
少し前に、知り合いが新車のダイハツタントを買うので、
その時に乗っていたダイハツムーヴ、
5万キロ台を新車ディーラーに
下取りとして査定してもらった時、
下取り査定額は、5万円だった、との事でした。
そしてオークション相場を見てみると、、
その3倍の15万円前後くらいしていました。
で、僕がアドバイスをしまして、
結果、ディーラーの下取りに出すのはやめて、
他のお店に15万円で売れたのですが、
つまり、
業者オークションで車屋さんが仕入れる価格
そのもので売れたわけです。
その仕組みや方法も、これからすべて書きますね。
ここで簡単に車業界の仕組みを具体的に書きます。
上で最初に書いた、
オークションの落札相場金額70万円の
ワゴンRを例にとって書いてみます。
オークションの取引相場を見ると70万だったワゴンR、
お客さんからうまーく50万円で買取った業者は、
オークションで、
「70万円はつくだろうな、20万の利益は確定だな」
と考えています。
・車を売る一般の人(50万円で買取りされた)
↓
・50万円で車を買取した業者
↓
・業者専用オークションに出品
オークションで70万円で落札!
(出品者の業者は、20万円の利益ですね)
↓
・落札した業者が一般の人に向けて販売
整備、クリーニング等をして
店先とネット販売サイトに90万円で売りに出す
↓
・90万円で一般の人が買う
(色々と諸費用がかかるので、最終的な乗り出し価格は95万円くらいになる)
というのが車の基本的な流通になります。
一般の方で多いのが、
「今乗っている自分の車を売ろうかなあ」と思って、
同じような車をネット販売サイトで見てみたら、
90万円くらいで売られていたのに、
買取店で査定してもらったら、
50万円しかつかなかった。。
ネットで90万円で売られてる車なんだから、
まあ、査定額は80万はちょっと難しいのかもしれないけど・・
75万円くらい値段つけてくれてもイイじゃない。。
なんていう事、思った事ありませんか?
一般のお客さんから、
次のお客さんに車が渡るまで、
さきも書きましたが、下記の様な流通になってるんです。
・売るお客さん
↓
・買取業者
↓
・業者オークション
↓
・販売店
↓
・買うお客さん
3つも間に業者が入っているんですね。
なので、多くのマージンがかかってしまいます。
オークション会場は、
出品手数料、落札手数料、成約手数料、
という利益を車業者から取っていますし、
それ以外にも、
オークションに出品するまでの配送費
(業界用語では陸送費)
落札店が自分の店まで運ぶ配送費
それ以外にも、名義変更費用などなど、
様々なお金がかかっています。
こういう様々な費用がかかるため、
買取、下取りする側の業者は、
安く買う必要があり、
販売する側の業者は、
高く販売する必要があります。
こういうワケで、
たかが車を売って、次のお客さんに行くまで、
いろーんなところでお金が発生するので、
車って売るときはやたら安い・・
車って買う時はやたら高い・・
という事なんです。
つまり、こういった業者がたくさん入ることによって
沢山の経費がかかる分のしわ寄せが、
結局一般のお客さんが負担しちゃってる。
ということなんです。
しかしながら、
最近は少し違う流通をする場合が多くあります。
人気がある車は、すぐに売れるので、
・売るお客さん
↓
・買取業者
↓
・買うお客さん
こういうシンプルな流通がとても多くなりました。
特に軽自動車はすごく人気があります。
だから、このシンプルな流通が頻繁に見られます。
なので、売る人は高く売って、
買う人は、安く買える。
こんな感じになってきた傾向があります。
「業者専用オークションは通さず、買取った車をそのまま整備してうちの会社で売っちゃおう」
という考え方が業者に多くなりました。
っていうか、そもそも車の流通って、
上で書いたように、
お客さん ⇒ 業者 ⇒ お客さん
こういったシンプルなものだと思ってませんした?
僕は昔からずーっとそうだと思ってたんですが、
実はこのシンプルな流通って、
業者側にとってはけっこう難しくて、
まだまだ多くが、
お客さん ⇒ 買取業者 ⇒ オークション ⇒ 販売業者 ⇒ お客さん
この流通構造になっています。
業者がオークションを利用するには
いくつか理由があります。
①すぐに売れるのでスグに利益が確保できる
業者オークションに出品すれば、
売れない車なんてありません。
必ず、速攻で売れます。
だから、すぐに現金にできるので利用します。
②在庫で車を保有するというリスクがある
車屋さんが、いつも頭を悩ませている事の1つが、
長期在庫です。
なので、多くの業者は、
オークション相場よりも安い金額で、
お客さんから買取下取りをした車を、
在庫では持たずに、すぐにオークションに出品することが
多くあります。
もちろん在庫として一般のお客さんに売ったほうが、
利益は多いんですが、
なっかなか売れない車ってけっこうあるんですよね。
なので、長期在庫になるくらいなら、
すぐに利益が出るのであれば、
業者オークションで売っちゃえ~
という考え方です。
③取り扱いに慣れてない車を販売するリスクがある
お客さんからの買取や下取りって、
いろんな車種が入ってくるわけです。
軽自動車、欧州車、高級車、ミニバン、SUV車、
スポーツカー、アメ車、などなど、
などなど、たっくさんの車種があるわけです。
実は車屋さんって、取り扱いに慣れてる車がたいていあります。
輸入車屋さんは、軽自動車なんてよくわからないし、
軽自動車屋さんは、輸入車なんてよくわからない。
そういう得意分野では無い車を販売すると。。
「どこそこが壊れたー!!なんとかせー!!」
と、お客さんからクレームをもらう事が、
本当に多いんです。
だから、町の中古車屋さんを見るとよくわかりますが、
みんな専門分野に特化しているのが良く分かります。
・軽自動車専門店
・ミニバン専門店
・欧州車専門店
・アメ車専門店
・スポーツカー専門店
などなど、
みんな、どこかしら専門分野、
得意分野の車種を販売している傾向があります。
なので、いつも取り扱いに慣れている車種だけに特化して、
タイミングよく買取や下取りで入荷なんてしませんから、
仕入れは、
業者オークションから買う必要があります。
慣れていない車種は、自社在庫として販売しても、
販売後のクレームで修理が発生して、
大損する可能性があります。
だから、お客さんから買取、下取りした車は、
業者オークションに出品する、というワケです。
④現金化がとても早く出来る。
大手買取店なんかは、
年間数十万台を仕入れるわけですから、
それこそ在庫で持つと、運転資金が持ちません。
なので、昔は買取した車は、
100%オークションに出品していました。
上記の理由以外にもいろいろとありますが、
業者にとっては、業者オークションの存在は必要なんです。
ただ、今は時代がかなり変わりました。
大手買取専門店は、
かなり資金がたまってきたのもあるのですが、
一定期間を在庫で保有するようになりました。
ネットで車のマッチングサイトができて、
売る人 ⇒ 買取会社 ⇒ 買う人
これがをする事が実現できています。
最大手の2強である、
ガリバーとビッグモーターは、
元々買取専門店として始まったのに、
今では、中古車販売台数日本一を争ってます。
シンプルな話ですが、
買取専門店は、お客さんから安く仕入れているわけですから、
業者オークションに出品しても、利益が出るんです。
でも、一般のお客さんに売れば、もっと利益がでるんです。
さっき上で書いたワゴンRは、
50万円で買取して、70万円でオークションに売りました。
でも、そのまま一般のお客さんに販売すれば、
90万円で売れたわけですから、
1台の利益は、40万円になりますよね。
マッチングサイト等のネットを利用したことで、
買取店は、より多くの利益を見込める、
買取 → そのままお客さんに直接販売
という流れが主流になってきました。
っていうか、
40万も利益取んのかよ・・
せめて、業者オークションの仕入れ価格と同じ、
「70万円で買取してよ!」
そう思いますよね・・?
でもそれはまずしないんです。
だってオークションで、
その車の値段が決まっていますから。
70万円出すのなら、
業者専用オークションからいつでも買えるからです。
オークションは全国で毎日開催されているので、
いつでも買えます。
それも、パソコンでワンクリックで、
スマホでもワンタップしただけで買えます。
わざわざ高い広告費を払って、
やっと会えた一般のお客さんに対して、
業者オークションと同じ値段を提示する意味が無いんです。
それに、もし70万で買取して、
それが長期在庫になって売れなかったら、
車って価値はどんどん下がりますから、
高く買う事(オークション相場と同額で買う事)は、
リスク以外の何物でもないです。
だから、買取店は今では販売力がとてもつきましたが、
昔と変わらず、
安く仕入れる事、それがメインの仕事です。
営業マンの成績は、
買取台数ではなく、利益でしか評価されません。
利益 = 安く買い叩く事
これが買取店の営業マンの使命であり、
成績が悪いと、
ハッキリ言って、社内では、人間扱いされません。
だから、営業マンは必死に営業努力?
をしてきます。
一般の人が車を売る気持ちって、
「なんとかして高く売りたいな。。」
くらいの感覚ですが、
買取業者の営業マンの気持ちって、
「何が何でも安く買う!買えないとやばい!」
と、根本的に商談に対するモチベーションが違いますし、
さらに、何千人のお客さんと商談を繰り返しています。
うまい営業マンにあってしまったら、
ひとたまりもないでしょう。
「けっこう高く売れたかな、まあまあかな」
こういう納得感が無いと、
お客さんは契約書にサインなんかしませんよね?
うまい営業マンは、
そうお客さんに満足感を与えた状態を作っていき、
実はけっこう安い金額で買うんです。
だからこそあそこまで大きな会社、
業界になったのです。
本当に色んな営業トークが有ります。
しかも、ここが怖いところなんですが、中古車って、
実は多くが海外に輸出されているんです。
業者オークションに行くと驚きますが、
外国人バイヤーがめちゃめちゃ居ます。
食堂は、外国人向けメニューまであります。
日本人が手放す車の、約3分の1は、
海外に輸出されているんです。
そういう海外向けの車は、
海外相場が形成されていて、
とんでもない金額で売れてたりします。
世界で一番品質が良い中古車がある国って、
日本なんです。
だから、世界中のバイヤーが、
日本人が手放す中古車を狙っています。
海外では、車を30年とか、
100万キロくらいまで使います。
日本人は、たった10年、たった10万キロ程度で
「車はもう寿命だ、廃車だ。」とか思ってます。
世界的にみれば、こんなぜいたくな車の価値観を
持っている国は、世界中で日本だけです。
え?こんなポンコツが100万円?
え?この車種だけなんでこんなに高いの?
とか、素人では絶対に解らない、
海外相場もあるので、
本当の価値が分からない消費者にとっては、
車を売るという事は、
実は危険な行為なんだという事です。
カンタンに、ラクに、
業者の限界金額、最高額で売るやり方があるので
書きます。
◆ どうやって軽自動車を高く売ればよいか?
とにかく大切な事は、
業者のぎりぎり限界の金額を提示してもらう事
それが重要だという事です。
じゃあどうすればよいのか?
次ページで説明していきます。
サトー店長様、はじめまして。小生は、平成21年式日産モコタイプEショコラティエパールホワイト、純正ナビ、ETC付きを所有しております。来月末辺りに売却を考えております。高値にて買い取りをして頂けますでしょうか。サトー店長様、どうぞよろしくお願い申し上げます。かしこ
ご連絡有難う御座います。
返信が遅くなり申し訳ありません。
迷惑メールが1万件以上来ており、メッセージが埋もれてしまっておりました。
また、当方現在買取店は積極的に営業しておりませんでして、
実際の買取業務は停止中の身であります。
せっかくご連絡頂いたのに申し訳ありません。